ダンスの振り付けのヒントになる基本的な考え方5つのポイント
初めて振り付けを考えようとすると、どのように振り付けを行ったらいいのかがわからないという方は多いでしょう。そんなときは、最初に踊る場所や人を考えて構成を組み立てることで、どんな振り付けをしたいのかがハッキリしてきます。
洋楽か邦楽か歌詞入りなのか歌詞がないのかなど、選曲によってもダンススタイルに大きな違いが出てくるでしょう。
この記事では、ダンスを振り付ける際の基本的な考え方について5つのポイントをご説明します。
◆1.「誰が踊るのか」踊る人が初心者か上級者かによって振り付けのレベルは変わる
ダンスを踊るのが初心者なのか上級者なのかによって、振り付けのレベルが決まってきます。
初心者の場合は身体が硬く複雑なステップはまだ踊れないでしょうし、ダンス暦の長い上級者に振り付ける場合は、一緒に考えて振り付けを決めることも可能になるでしょう。
速い動きが得意なダンサーや、ゆったりした曲で踊るのが好きなダンサーなど個人差がありますから、誰が踊るのかで振り付けが決まってしまうこともあります。
振り付けする人が一方的に考えた振り付けで踊ってもらうというイメージを持っている方もいるかと思いますが、実際には振り付けする人と踊る人がよく話し合って決めていくことが大切です。踊る人が明確な振り付けのイメージを持っていることもありますし、一緒に振り付けを考えているうちにスタイルが決まってくることもあります。
◆2.「どこで踊るのか」人数とステージの大きさによっては動きを大きくする必要がある
2人で踊る場合と5人ぐらいがチームを組んで踊るのとでは、振り付けの内容は違ってきます。
テーマにもよりますが、踊る人数が少ないチームが大きなステージで踊る場合には、空間いっぱいに踊らなければならないため、動きの大きな振り付けになります。大きなステージで踊る場合は人数を増やす必要があるかもしれませんし、ステージが小さい場合は少ない人数でも間に合うはずです。
一般的に、少ない人数のほうが振り付けを考えるのは楽な場合が多くなっています。人数が多くなるほど全体的な振り付けを合わせるために時間と手間がかかります。
どんな場所で踊りたいかによっても、振り付け内容は変わってくるでしょう。
◆3.「誰に向けて踊るのか」ダンスを見せるターゲットにウケる振り付けにする
ダンスを見せる相手によっても、振り付けは大きく変わります。
見せるのが女性の場合はやわらかな動きの振り付けをしたほうがいいかもしませんし、男性の場合はダイナミックな構成を考えたほうがウケが良いことがあります。子ども相手に踊る場合などは、子ども目線でダンスの内容を考える必要がありますから、ダンスを見せるターゲットをしっかりとしぼりましょう。
ダンスを見せるターゲットが決まったら、そのターゲットをイメージして振り付けの内容を考えると踊りやすくなります。ただ、同じ女性でも20代の人と30代の人で好きなダンスの好みが違うこともあるので、事前にアンケートなどを取って「20代の女性が好きそうなダンス」または「30代の男性に向けたダンス」のようなデータを集めておけるとよいでしょう。
◆4.「どんな曲で踊るのか」曲のテンポや洋楽か邦楽かによっても変わる
踊る曲によっても、ダンスの振り付けが違ってきます。
たとえば、動きの速いロックと動きがゆるやかなブルースで踊る場合とでは、振り付けのスタイルを変えなければなりません。動きの速さとダンスの難しさはイコールでないこともありますが、動きのゆるやかなダンスのほうが振り付けを考えるのが楽で覚えやすい傾向があるでしょう。
また、ダンスの曲を洋楽にするのか邦楽を選ぶのかということも、イメージを決める際には重要です。特に歌詞付きの曲であれば、歌詞に合った振り付けを考えやすくなるのでおすすめです。
ダンスを見る側の気持ちとしては、自分の知っている曲で踊ってもらったほうが盛り上がれるかもしれません。万人が好む選曲をするというのは難しいものですが、みんなが知っているようなポップな曲を選んでおいたほうが受け入れてもらいやすい傾向にあります。
◆5.「どんな動きで踊るのか」流行に合わせたりあえて過去の雰囲気を取り入れたりする
時代やそのときの流行によっても、どんな動きで踊るのかが違ってきます。50年代・60年代・70年代というように年代ごとに定番のスタイルのようなものがあるため、どんな動きで踊るのかそれぞれの年代を参考にして決めるのもよさそうです。その時代で最先端のダンスだったとしても、10年も経つと演出が古く感じられます。
ただし、あえて「50年代の雰囲気で踊るステージ」などと過去の時代を設定してテーマを決める場合もありますから、決して演出が古いから踊れないというわけでもありません。
オリジナルの振り付けを考える場合などは、過去に踊られていないスタイルを新たに編み出す必要があるでしょう。
◆状況や魅せる人・流行などによって振り付けは決まっていく
踊りながら振り付けを考えているうちに構成が決まるということもありますが、ダンスのオープニングとエンディング、見せ場をどこにするのか、何分ぐらい踊るのかを最初に決めると、振り付けるのが楽になります。
ダンスを踊る人と相談しつつ構成をしっかり練ることで、良いダンス内容になっていくでしょう。